年賀はがき販売でのエピソード その2 [語ります、内部事情・・・]
郵便局職員に年賀はがきの販売ノルマがあることは、先日書きましたので今日はエピソードをひとつ。
年賀はがきのノルマについてはこちら
エピソード その1はこちら
その年も12月に入って、年賀はがきの発売からも日が経ったこともあり、売り上げ枚数が伸び悩んでいました。
その時点で、個人ノルマを達成していない職員もまだ多く、所属課長からお達しが出たのです。
内容はというと、ノルマ枚数に達していない者を毎日交代で販売所に行かせるというものでした。
自分もそのうちのひとりだったのです。
最初は単なる脅しかと皆思っていましたが、すぐに実行に移されました。
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それまではノルマ自体はあったものの、推進度の低い者が上司から指導を受けることはあれど、罰ゲームというか見せしめのカタチをとったのはそれが初めてでした。
営業成績について段々とうるさくなっていた時期でもあったのです。
自局の管轄内にあるデパートの入口に、「年賀はがき販売中」というのぼりを立て、長机の上に商品を並べて入店してくるお客さんに声掛けをして一人で販売するというものでした。
そして、そこで販売した枚数は自らの成績に加算して良いという・・・
通常業務ではないので、そちらに人間を派遣してしまうと郵便の配達が回らなくなってしまいます。そこで、元々休みを入れていた日に半日出勤して販売するハメになりました。
お昼頃に一度自局に出勤してから、お釣りや商品などの準備をして指定されたデパートに赤バイクで向かうのでした。
デパートの裏口から入り、事務所であいさつしたら、入口に自ら机やのぼりを準備してスタートです。
そして、集配課の職員がやったこともない呼び込みのような販売を行いました。
じつはこれがイヤで期日までに無理やりノルマ達成した職員もいたほどです(笑)
公社の時代でこのような状態ですから、今はもっとノルマに対して厳しくなっていることは容易に想像できると思います。
この時で一般職員のノルマが3,000枚~5,000枚くらいでしたね。
お歳暮商品はデパートだけではなかった、郵便局でも売っている! [語ります、内部事情・・・]
先日、所用で郵便局に立ち寄ると窓口カウンターと待合席の間に、目立つポップとカタログが置いてありました。
なにかと一枚手に取ると、「2014 郵便局のおせち」と書いてあります。
そうです、販売が始まったのは年賀はがきだけではありません。
お歳暮商品も案内されていました。
ご存知ない方も多いと思いますが、郵便局では毎年デパートやメーカーなどと協力してお歳暮小包や福袋なども販売しています。
カタログの裏を見ますと・・・
他には伊藤ハムのギフトセットや、こんなラーメンセットなども。
カタログの裏を見ますと・・・
それぞれ、企画・監修 日本郵便株式会社
販売者の欄には、「株式会社 郵便局物販サービス」とあります。
ん?聞き慣れない名称だなと帰宅後にググッってみました。
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検索窓に郵便局物販サービス␣
と入力するやいなや、一番最初に出てきたのが天下りの文字(笑) ・・・察し!
もう説明するまでもないですよね・・・
もし、興味があったら検索してみてください、旧社名やらトップの前職やら社員の愚痴などたくさん知ることができますよ。
えっ、興味ないって? ですよねぇ~(笑)
郵便局員は年賀はがきの販売ノルマをどうやって達成しているのか? [語ります、内部事情・・・]
前のエントリー
年賀はがきが発売されてノルマ必達のため職員が必至になっています
で書いた通り、郵便局員は現在年賀はがきの個人ノルマ達成のため必至になっています。
どのようにノルマを達成していくのかが今回のテーマです。
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勤務経験が長い人は、だいたい自分のお客さんとして配達先に、会社であれば事務所、学校ならば事務室の事務員さんなどに顔の効く人とのつながりを持っています。
郵便配達には「通配」と呼ばれる通常郵便物のほかに、書留・小包などの対面配達により受領印をもらわないといけないモノもあります。
そのような機会を顔をつなぐチャンスと捉えて、名刺などを用意して自らを売り込み、その後の営業活動に繋げている人も多くいます。
自分の在籍時は、対外的な営業を行う部署以外の普通職員には名刺が支給されていませんでしたので、営業活動を熱心に行う人は自腹で名刺を作って、自分の配達担当地域外にまで出ていく人もいました。
実際、自分の先輩の例では事務員さんと親しくなって、切手シートが発売されれば声を掛けたり(事務所では切手を一定量消費しているため)、かもめーる(暑中見舞い)や年賀はがきが発売されれば学校や会社内の注文をまとめてもらうなどしてもらい、毎年まとまった注文を確保していました。
一般的には、配達先で事業や商売を行っているお宅などの需要が見込めるところに声掛けをして予約してもらったり、親戚や知り合いなどに頼んで(その近所のお宅も巻き込んで)なんとか数を確保していることと思います。
しかし、そんな簡単にこなせるノルマではありませんよ。
では、どうするのかいうと・・・ 自腹を切ることになります!
そうです、自分で買います。
しかし、年賀はがきを何千枚も買っても使い切れません。
そこでだいたい考えるのが金券ショップに売ること。
当然元の値段では買い取ってもらえませんが、その差額だけを負担することによってノルマ達成の犠牲とするのです。
この時期になると、相当数のはがきが金券ショップに持ち込まれて在庫がダブつくらしいです(笑)
他には、ヤフオクに出品する人も結構いるようです。
こちらも落札手数料も掛かりますし、当然元の値段では売れないので価格を下げて出品していますよね。出品されているものを見ると郵便局員ぽいなぁというのがあります。説明文に「ゆうパック送料込です」とか・・・(笑)
どちらにしても、年末が近づけば近づくほど「商品」としての価値が下がるわけですから、最初から割り切って「何枚は販売して、何枚は自腹を切る」とすでに考えて『実行』している人も多いはずですよ。